桜色の人鳥

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即興小説part18【殺された朝】

最近生活が忙しくなり、ブログ更新できませんでした。
なので、ちょいと長いの書こうとしましたが、書いている途中に電話が来て、あまり書けませんでした(半ギレ)

時間:30分
お題:殺された朝
要素:なし

【殺された朝】
 サイレンが鳴り響き、空は荒れる。雨の代わりに血が降り注ぎ、煙と共に火があちらこちらであがっている。
 鎌や鍬、果てはそば切り包丁を武器とし、無差別に殺しを行う異常者達。殺された者は血の涙を流しながら蘇り、異常者達の輪に加わる。
 もちろん抵抗してはみた。しかし、奴らは死なない。頭を包丁で刺してみたが、しばらくするとまた動き始める。
 そんな光景に身震いし、コントローラーを握る手に汗が滲む。テレビに映るゲーム映像を見ながら、これを作った人間はなんて恐怖を映像化するのが得意なのだろうと感心した。
 いずれは俺もこんなゲームを作ってみたい。それが目標であり夢だ。
 昔から幽霊等、スピリチュアル的恐怖が大好きで、本やビデオを漁っていた。中には胡散臭い写真や映像もあったが、こういうものが本物であったらと考えるだけで妄想は広がり楽しむことが出来た。
 その内、自分の手で恐怖というものを表現し、他人に伝える事が出来たら……と考え始めた。
 そこで目をつけたのがゲームだった。最近のゲーム映像は実にリアルだ。ホラーゲームも進化し、中にはトラウマを植え付けられた等と良い噂も聞こえてくる。たかがゲームと侮るなかれ。
 映像に関心していると、画面の中の主人公は死に、真っ暗な画面の中ゲームオーバーの文字が浮かび上がる。
 おっと、少し別の方に集中しすぎていたな。次はクリアしてみせよう。
 コンティニューを押し、ゲームを再開する。しかしロード画面から一向にゲームが始まらない。
 バグったのかとゲーム機の電源を押して一度消そうとするが、消せない。
 テレビの電源ボタンを押しても消すことが出来ない。
 まさか心霊現象か! 自分が体験する事になるとは思わなかったが、これは貴重な体験だ。
 本当に心霊現象なのかを確かめる為、急いでテレビのコンセントを抜いてみるが、もちろんテレビは消えない。
 部屋の中でゲーム機の作動音だけが焦らせるように響いている。
 いつからだろうか、首筋からは冷や汗が滲み出し、体は震えはじめていた。
 これが心霊現象? 違うだろこれは……楽しくない。
 ドアに駆け寄り開けようとするが、開かない。
 同様に窓も開くことがなかった。
 部屋から出る事が出来ない。そう理解した途端、恐怖は狂気になり、壁をドアを窓を叫びながら叩き続ける。
「だずげてぐれえ!」
 呂律の回らない舌と回らない脳味噌で必死に抵抗する。何に抵抗しているのかは自分でもよくわかっていない。
 その内、脳味噌の限界が訪れ、気を失っていた。
 目を覚ますと太陽光が窓から差し込めており、時刻は朝のようだった。
 テレビとゲームは既に電源が切れていた。
 窓を開けると少し冷たくはあるが気持ちのいい風が鼻を抜けて脳味噌まで届く。
 昨日の事を思いだし、心に再び深く刻み込む。
 恐怖は楽しくなんてなかった。
 本棚の本を紐でくくり、リサイクルへ。ゲームとビデオは売却。
 かわりに買ってきたのは明日を楽しく生きる本というタイトルの本だった。
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*Comment

ゲームとビデオ 

今の世の中、あまりにも飛んじゃってます。
ゲームに振り回されることなく、一人静かに読書をしたいな。
バーチャル世界より、現実の書籍の文字のほうがじっくり来るなと思いました。
  • posted by さやか 
  • URL 
  • 2015.03/09 09:53分 
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